第2回　多重奏のバリトンサックス GERRY MULLIGAN ＆ STAN GETS Getz Meets Mulligan ジェリー・マリガンという人は生涯を通じていろんなミュージシャンとのとのコラボレーション作品を残してますがこれはそのなかでも異色作。 スタン・ゲッツとの競演と聞けばなんかウェストコーストでは普通にありがちなような気がするんですが、ここではなんとスタン・ゲッツまでもがバリトンサックスを吹いちゃってるんです。　しかもそれがまた上手いこと。 スタン・ゲッツがテナー吹きじゃなくバリサク吹きだったらなぁ、もっとバリサクはメジャーな楽器になれてたかもなんて思わず想像しちゃうアルバムです。 しかし残念なことに、このCDちょっと音が悪すぎますD。　もっとまともな録音は残ってないんでしょうか？ 参加しているバリ奏者 Gerry Mulligan Stan Gets THREE BARITONE SAXOPHONE BAND Plays Mulligan 当代を代表する三人のバリトンサックスプレイヤーが大集合、ジェリー・マリガンの曲を演奏するという夢のような企画です。 マリガンの演奏を意図したようなピアノレスで対位法的なアレンジを駆使した演奏はさすが世界有数のバリトンサックス奏者たち、三人ともよーーくマリガンのこと研究しているんですね。 バリトンサックス三本のアンサンブルというとちょっと色物かキワモノを想像するかもしれないけどこれはそんなことありません。 なかなかこんな企画は実現されないだろうしニック・ブリグノラもこの世を去ってしまった今となっては歴史的に見ても貴重なアルバムです。 参加しているバリ奏者 Ronnie Cuber Nick Brignola Gary Smulyan CHARLES PAPASOFF International Baritone Conspiracy 三人のバリトンで喜んでいてはまだ早いです。 世界は広いですね、いろんな人たちがいるものです。　こちらはなんとバリトンサックス六本のアンサンブルです。　ドラムもピアノもなく純粋にバリトンサックスだけの音。 参加プレイヤーにハミエット・ブルーエットさんの名前が見えるのでピンとくる人もいるかも知れないですけど、そうです、このバンドは前衛的集団です。 すぐ上で紹介しているのスリーバリトンバンドとは対極をなす脅威のサウンド。　イロモノといえばイロモノですし、芸術といえば芸術。　まあこれはこれで面白いんじゃないでしょうか。 参加しているバリ奏者 Charles Papasof Hamiet Bluiett Jean Derome David Mott Chiristian Gavillet Bo Van Werf 東京中低域 東中 さて、バリサク多重奏の極めつけ、なんとこちらは11本！　しかもこんな凄いことをやっているバンドが日本に存在するのです。 レパートリーの多くがメンバーのオリジナル曲というのもスゴイですし、カバーものとしてエリントンの「キャラバン」とかをやっているんですがこれもまたスゴイ！　ジャケットのバリトンを抱えた11人が整列している写真もまたこれは爽快。 国内でライブもけっこう頻繁に行っているしアルバムも何枚かリリースされています。　せっかく日本にこんな面白いバンドがあるんだからぜひ聴きましょう。 ホームページもあります。 http://sound.jp/tochu/ 参加しているバリ奏者 上幸一郎 後関好宏 水谷紹 吉田隆一 矢口博康 田中邦和 小田島亨 松本健一 鬼頭哲 鈴木広志 川口義之

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